内視鏡検査という言葉を聞くと、多くの方が「痛そう」「怖い」といったイメージを持つのではないでしょうか。確かに、身体の中にカメラを入れるという行為には抵抗を感じるのも無理はありません。
しかし実際には、消化器の病気を早期に発見し、適切な治療を行うために重要な役割を果たす検査です。このページでは、初めての方が安心して受けられるよう、内視鏡検査に関する基本的な知識をわかりやすくご紹介します。
内視鏡検査の基本と目的
内視鏡検査は、細いチューブ状のカメラを体内に挿入し、消化管の内部を観察する検査です。胃内視鏡検査では、食道・胃・十二指腸を、大腸内視鏡検査では大腸全体を確認します。
病変の早期発見だけでなく、検査中にポリープの切除などの治療ができる点も大きな特徴です。腹部の不調や下血、原因不明の体重減少などがある場合には、医師の判断でこの検査が勧められることがあります。
検査の流れと事前準備
検査を受けるには、まず医療機関での予約と説明が必要です。検査前日は食事の制限があり、特に大腸内視鏡検査では下剤を服用し、腸内をきれいにする必要があります。当日は絶食となり、鎮静剤を使う場合は自動車や自転車の運転ができません。
検査そのものは通常15〜30分ほどで終了し、終了後に医師から結果の説明があります。処置を伴う場合でも、多くは日帰りで対応可能です。
費用と安全性について
内視鏡検査の費用は、保険の有無や処置の内容によって大きく変わる可能性があります。例えば、検査だけで済む場合と、ポリープを切除するような処置を伴う場合とでは、自己負担額に差が出ます。保険が適用されるかどうかや、自己負担の割合は、医療機関によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
また、安全性についても多くの方が気になる点かもしれません。近年では内視鏡機器の性能が向上し、鎮静剤の使用によって検査中の苦痛を抑えることも可能になっています。特に経鼻内視鏡のように、鼻から細いカメラを通す検査では、吐き気などの不快感を感じにくいとされています。
不安を減らして安心して受けるために
初めての内視鏡検査では、何をされるのか分からず不安になる方も多いでしょう。けれども検査を受けた多くの方が、「思っていたほどではなかった」と感じているのも事実です。
事前に流れや注意点を知っておくことは、不安を減らす大きな助けになります。そして、病気を早期に発見できる機会を逃さないことが、将来的な健康を守る第一歩となるのです。